令和元年度 函館音楽協会春季定期演奏会

5月25日(土)17:30より、函館市芸術ホールに於いて令和元年度函館音楽協会春季定期演奏会および平成30年度函館音楽協会賞・奨励賞受賞記念演奏会が開催されました。
この演奏会は前年の演奏活動等において、郷土の音楽文化向上の推進力となった個人・団体に贈られる函館音楽協会奨励賞ならびに協会賞受賞者の受賞記念演奏会も兼ねています。
 今回は一般9組、平成30年度受賞者として協会賞に小林節子氏(ソプラノ)、北斗市立上磯中学校吹奏楽部、奨励賞に佐々木雅代氏(マリンバ)の3組合計12組の出演がありました。
演奏の編成はピアノ連弾・ソロ、ソプラノ、フルート、マリンバ、吹奏楽で、ロマン派から近現代の曲を中心に披露され、演奏者の個性や音楽性が際立つ演奏にたびたび客席からは「ブラボー」の声が響き、会場をいっぱいの音と感動で包まれました。
3時間に及ぶ大演奏会にも関わらず、会場を訪れた470名のお客様からは最後の最後まで沢山の拍手が送られていました。

受賞者の皆様よりコメントをお寄せいただきました。

平成30年度函館音楽協会賞 小林 節子氏

この度は、函館音楽協会協会賞を頂き、心よりお礼申し上げます。これまでの函館での音楽活動が報われました。長年の努力して来た事が評価されたものと思い、感謝申し上げます。表彰式は盛大に開催していただき、立派な賞状や記念品をいただき、又、沢山の方々から祝福を受け、喜びにつながりました。この賞は、私のどんなときでも励まし、支えてくれた家族を始め、諸先生方、応援してくださった周りの方々のお陰です。
1975年3年間のイタリア留学を終え、故郷函館に帰国しました。その後、本格的にベルカントを中心にした声楽レッスンを展開。東京でのオーケストラとの共演が増え、1977年居を東京に移しましたが、毎月函館にレッスンの為通いました。グルッポ・ディ・カンターレ(歌のグループ)として12年間毎年市民会館大ホールにて「オペラ・歌曲の夕べ」を開催しました。第10回、第11回には、モーツァルト作曲オペラ「フィガロの結婚」「魔笛」の抜粋を演技をつけての公演。素晴らしい演奏会になりました。今でもそのときの演奏会は忘れることができません。
門下生の中には札響との演奏会に出演された方もいます。その後、市民オペラが出来、門下生の方々が出演されていました。現在は、各門下生が立派に成長し、素晴らしくなって活躍している事は大変うれしく思います。長年、東京より通い続けて伝えてきた事が、正しい方向に進んでいることを実感しました。
声楽だけではなく、現在は函館の音楽のレベルは高く、先日記念演奏会に東京より先輩、後輩が来聴し、「函館はレベルが高い!」と驚いていました。私もそう感じております。
「年を重ねても人生勉強を続けなければならない!」と亡き父の言葉がいつも脳裏に浮かびます。叱咤激励しながら、これからも前向きに進んでいきます。今後も国内外で学んで来た経験を生かし、若い世代にベルカントと本場の音楽を伝えて行きたい。今回の感激を忘れる事なく、いっそう精進したいと考えております。
最後になりましたが、記念演奏会の為に温かくご協力して下さった各関係者に深くお礼を申し上げます。ありがとうございました。

平成30年度函館音楽協会賞 上磯中学校吹奏楽部

この度、伝統と名誉ある函館音楽協会賞をいただきたいへん嬉しく思っています。
私たち上磯中学校吹奏楽部は、吹奏楽を通し、音楽の美しさや感動、喜びを仲間や私たちの音楽を聴いてくださる方々と共有しながら、様々な場面で人として成長することを目標として活動してきました。地域や家族、仲間などたくさんの方に支えられ大好きな音楽ができることに心から感謝しております。
昨日出演させていただいた函館音楽協会定期演奏会では、会員の先生方の素晴らしい演奏に感動し、同じステージに立つことができる喜びに心が震えました。特に、函館音楽協会賞を受賞された小林節子先生と共演し、先生の美しい歌声を間近で感じながら演奏できたことは私たち上磯中学校吹奏楽部にとってとても素晴らしい経験となりました。
これからもこの名誉に恥じぬよう、精一杯努力していきたいと思います。ありがとうございました。(顧問:中條淳也氏)

平成30年度函館音楽協会奨励賞 佐々木 雅代氏

このたびは、奨励賞を頂戴いたしまして、誠に有難うございました。大変嬉しく、また恐縮に存じております。授賞式、記念演奏会を終えて、改めて感じることは、このたびの受賞は、これまでにご指導いただいた諸先生方、共演者の皆様、応援してくださった方々のお蔭であって、決して私一人の力だけではなかったと深く実感しております。皆様に心よりお礼と感謝を申し上げます。
マリンバは、打楽器の中でも今もなお進化の途中段階にある楽器です。私がこの楽器と出会ってからの25年間にも、音域の幅が広くなり、発売されるマレットの種類もたくさん増えました。また新しい奏法や作品も次々と生まれています。このような流れの中で、自身の演奏も努力と進化を重ねられるよう心がけ、楽器と向き合いたいと思っています。
私は2014年に東京から函館に拠点を移し、この春で5年目を迎えました。これからも出会いやご縁を大切に、音楽活動での歩みを自分のペースを見つけながら、一歩ずつ丁寧に進めていけるよう、精進してまいります。今後ともご指導、ご佃撻のほど、宜しくお願い申し上げます。

************************************

平成30年度 函館音楽協会賞・奨励賞受賞記念演奏会
令和元年度函館音楽協会春季定期演奏会
日時:2019年5月25日(土) 開場 17:00開演 17:30
会場:函館市芸術ホール
入場料:一般 1,000円 学生(大学生以下)500円
チケット取扱:函館市芸術ホール・(株)河合楽器製作所函館ショップ
主催:函館音楽協会
問い合わせ:080-6859-8462

プログラム
1.6つの小品 作品11より IIスケルツォ VIスラヴァ!/S.ラフマニノフ
 ピアノ連弾 西野恵美子・天明貴美
2. 優雅な月よ / V. ベツリーニ他
 ソプラノ 山栄理子   ピアノ 紺野朋美
3. シンフォニッシェ・カンツォーネ 作品114 / S. カーク=エラート
フルート 佐々木花菜 ピアノ 高実希子
4. リコーダーとピアノのためのソナタ 作品 121/Y. ボウエン
 リコーダー 宍戸良子  ピアノ 高橋セリカ
5. ハンガリー田園幻想曲/A. F. ドップラー
 フルート 今川正吾  ピアノ 類家 唯
6. 4つのピアノ曲 作品119より 第2曲インテルメッツォ ホ短調他/J.ブラームス
 ピアノ 武井佳子
7. 6つのプレリュードより I・III・Vクライ・VIプロテスト/M. カジュラエフ
 ピアノ 寺井かえ
8. 唄/三木露風詩/山田耕符曲他
 ソプラノ 金木彩子  ピアノ 畑中佳子
9. ロマンスとスケルツォ/G.グロプレーズ
 フルート 松石隆  ピアノ 類家唯

函館音楽協会奨励賞受賞記念演奏
さくら五景/L. アルベルト他
 マリンバ 佐々木雅代

函館音楽協会賞受賞記念演奏
 歌劇<ラ・ボエーム>第1幕より “わたしの名はミミ” /G.プツチーニ他
  ソプラノ 小林節子  ピアノ 伊藤亜希子
交響詩「フィンランデイア」作品26 / J.シベリウス 編曲 鈴木英史他
  北斗市立上磯中学校吹奏楽部 指揮 中條 淳也