地方会員の声 山形リサ

カリヨンでは、適宜、地方会員の声をお届けしようと思っています。
今年3月2日に函館市公民館でデュオリサイタルを開催された、東京在住の山形リサさんが、原稿をお寄せ下さいましたので、掲載します。


充実の2008年に・・・

函館音楽協会 地方会員 山形リサ

080302duo.png今年3月2日、函館公民館にて、地元で初めてとなる自主企画コンサート「Duo Concertant」が無事に終了いたしました。多くの方々のご支援をいただき、沢山のお客様にご来場いただくことができました。皆様、本当にありがとうございました。
‘2008年の春’と思って準備を進めたこのコンサート。会場選びの際、函館公民館は駐車場が無く、立地条件が悪いとか、古くて綺麗じゃないとか、反対意見もあったのですが、私のテーマは「函館らしい異国情緒あるお洒落なコンサート」だったので、絶対に公民館でコンサートを開こうと決めました。音楽は、もちろん「音」の芸術ですが、お料理も見た目から・・・というように、音楽を味わう’雰囲気’というのも、演奏会の大切な要素だと思うのです。実際に、函館観光を兼ねて、東京や札幌からいらしてくださったお客様には、本当に好評でした。多少、不便なこともありますが、公民館の歴史を感じさせる豪華な講堂は、音響にしても、広さにしても、室内楽ホールとして素晴らしいものだと実感しています。一つだけ残念だったのは、トイレや階段などの設備の問題で、ご招待を予定していた養護施設の方々をお呼びできなかったこと。演奏会間際になって、こういう問題があることがわかり、お断りすることになってしまって本当に残念でした。私は、子供や、お年寄り、身体が不自由でなかなか外出できない方にも、ぜひコンサートに来ていただきたいと考えています。函館の大切な音楽ホールとして、必要なところを修繕し、今後とも積極的に利用できるようになってほしいと思います。
IMG_9795.JPGこうしてコンサートのことを書いていると、まるでついこの間の出来事だったような気がするのですが、もう季節は秋をむかえようとしています。本当に時間の経つのは早いものですね。
昨年の12月になりますが、声楽家・橘 麗子さんの伴奏者として、初めての海外公演を体験しました。ブラジル移民百周年記念コンサートとして、ヴィトリア、サンパウロ、イグアスの3都市で計5公演を行うという大規模なものです。そして今年の10月には、タイのシラチャ日本人学校設立記念行事(2009開校予定)のチャリティーコンサートとして、再び、橘先生と海外公演に出かけることとなりました。このコンサートの収益は、日本人学校の備品購入の一環にあてられることになっています。思いがけず、自分の演奏がこのような形で子供たちの役に立てることになり、ピアノを続けていてよかった・・・という気持ちになりました。これからも大好きな音楽を通じて、いろいろな人たちと交流を持ち、演奏活動を続けていきたいと思います。