追悼・寺中哲ニ先生

teranaka寺中先生は1956年(S31)に音楽協会に入会され様々な活動を通し、音楽協会はもとより函館の音楽教育、特に管楽器教育において大きな実績を残されました。先生の長年の功績に対し、函館市文化賞(H9)・日本教育音楽協会から「平成20年度音楽教育功労賞」(H21)を受賞されています。

 今日吹奏楽が盛んになっていますが函館において先生の存在なくしてその歴史を語ることが出来ません。中央中学(現凌雲中)北高校(現市立函館高校)と教育大学函館校において吹奏楽部を創立し,多くの吹奏楽愛好者と指導者を輩出したことです。函館地区からの全国大会出場団体の指導者のほとんどが先生の指導を受けた卒業生であることから、その存在の大きさを感じます。

教育大では23年間のうち17回全国大会に出場し、全国大会出場の常連校として全国に知られることになります。そしてそこから巣立っていった卒業生が、現在指導者として函館はもとより全道全国で活躍しています。これからも先生の音楽は彼らを通し脈々と受け継がれてゆくことと思います。

1995年(H7)函館市文化団体協議会副会長の時、音楽協会会長(H3~H10)として芸術ホール建設にかかわり、限りなく音楽ホールに近づけるべく尽力され現在のホールが造られました。そして1998年(H10)竣工し、これまで市民会館で開催されていた音楽協会のコンサートが春季定期から芸術ホールで開催されることになります。

先生は大学を退官する直前に病に倒れ、15年間の長い闘病生活を送ることになりますが、奥様の献身的な看病でつい最近までお元気でした。なくなられる1週間前にお会いしたときはとても喜んで、私の肩をたたくなどお元気でしたので、突然の訃報は信じられない思いでした。先生には本当にお世話になりました。教育者としての先生の志は私も含め沢山の教え子を通してこれからも伝えられて行くことと思います。

心から哀悼の意を表しますとともに、ご冥福をお祈りいたします。[3月9日ご逝去]

副幹事長 宍戸雄一

コメントは停止中ですが、トラックバックとピンバックは受け付けています。