2014年1月25日五島軒本店王朝の間において、2014年函館音楽協会表彰式ならびに新年会が開催されました。当日は、函館市教育委員会教育長山本真也様をはじめとするご来賓の皆様、この度、函館音楽協会賞、奨励賞を受賞した皆様、その関係者の皆様、また函館音楽協会会員、総勢60名を超える方々が出席し、和やかな会となりました。
授賞式では、はじめに函館音楽協会会長 吉田淳子の挨拶の後、宮崎敏副会長から、受賞者の受賞事由が紹介され、吉田会長より受賞者一人一人に、賞状ならびに記念品が贈呈されました。その後、山本教育長、佐々木茂財団法人函館市文化・スポーツ振興財団理事長からの祝辞、函館音楽協会協会賞受賞者 徳永ふさ子様、細谷悦子様、函館音楽協会奨励賞受賞者 烏野慶太様 アンサンブルノイン様より謝辞がありました。また、吉田会長より、宮崎敏副会長が平成25年度函館市文化団体協議会白鳳章、類家唯会員が代表する第1回函館音楽祭実行委員会が平成25年財団法人函館市文化・スポーツ振興財団益田喜頓賞を受賞された旨、紹介がありました。
新年会では、中島眞之副会長の挨拶、大坂吉明函館合唱連盟理事長、工藤一之函館地区吹奏楽連盟理事長からのご挨拶のあと、阿部哲治函館市文化団体協議会事務局長の御発声で乾杯となりました。その後、吉本有佑会員からの祝賀演奏として、ラフマニノフ作曲ヴォカリーズとカプースキン作曲エチュードが演奏されました。祝宴後半にはビンゴゲームも行われ、最後に、宮崎敏副会長指揮、堀川眞智子副幹事長伴奏で、全員で滝廉太郎作曲「花」を合唱し、高柳謙函館新聞編集局次長の乾杯の御発声で閉会となりました。
ご来賓挨拶より
財団法人函館市文化・スポーツ振興財団
理事長 佐々木 茂本日、協会賞ならびに奨励賞を受賞された皆様に、心よりお祝い申し上げます。おめでとうございます。また、函館音楽協会の皆様には日頃より何かとお世話になっております。この場を借りて厚く御礼申し上げます。
その地域でどのような演奏が行われているか、どのような創作が行われているのか。このことがその地域の音楽文化の尺度になり得るだろうと考えています。そういう点で申し上げれば、函館は他都市に比べて演奏会の数も多いし、非常に良質な演奏活動が行われている地域であると言えます。
とりわけこの度受賞された方々の教育活動、演奏活動は記憶として残るものがございました。2012年に徳永さんが指導されている「函館メサイア合唱団」が核となって演奏されたヘンデルのメサイア初稿版の全曲演奏会、そして昨年の北海道合唱コンクールで金賞に輝いたボーカルアンサンブル・ノインのクォリティの高い数々の演奏、烏野慶太さんのピアノトリオ、そして細谷さんの「文学と音楽の会」および「はこだて童謡の会」の永年にわたる地道な活動、これらはそれぞれに函館の音楽のページに特筆される活動であると思います。
特に奨励賞を受賞された方々には大いに期待がかけられているわけで、ボーカルアンサンブル・ノインの皆様にはぜひ函館にこのアンサンブルがあるということを発信するような活動を継続していただきたいし、烏野さんにはオーケストラ経験者としてレベルの高い弦楽を中心とした合奏団を作って活動していただきたい。このことを特にお願いしたいと思います。
現在、さまざまな社会的混迷がつづく現代日本、それは決して経済が低迷しているからではなく、経済性と効率化を求める余りに生じている現象であると思います。こういう時こそ人間精神の素晴らしさを具現化している音楽の力を再認識して活動していかなければならないと思います。
一方で、芸術性を保ちながら、より多くの人に受け入れられるやり方を音楽家自身が考えて行かなくてはならない時代が到来していると感じています。音楽を社会に生かすためには今どうあるべきかを考える。このことを念頭に置かなければならないと考えています。
音楽大学のカリキュラムも、今、大きく変革しています。どのような聴衆にどのような音楽をどのようなチャンネルを通じて届け、そして「聴衆とどのような関係を作るか」そのためにはどのようなネットワークを活用し、誰と協力し、どのような活動を展開すればよいのか。こう言ったことを社会に出る前に身につける。いわゆる、職業キャリア教育を徹底して導入するようになって参りました。
今後、この地域に於ける函館音楽協会の果たす役割は益々重要になってくると思います。本日受賞された方々、そして多くのタレントを有し一人一人が輝いている函館音楽協会のさらなるご発展を祈念申し上げて、お祝いの言葉といたします。
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