函館音楽協会第42回学生コンサート

第42回学生コンサートが開催されました。

当日は、ピアノ7組、声楽5組、フルート1組の演奏があり、229名の熱心なお客様に日頃の研鑽を披露しました。

日時:2014年8月22日(金)18時開演
場所:函館市芸術ホール

出演者から感想を頂きました

 

『学生コンサートに参加して』

佐賀知慧

今年も学生コンサートに参加させていただき、ありがとうございました。

いろいろな事情で直前に曲の変更をお願いしましたが、快く了承していただき、音楽協会の方には大変感謝しています。
今回演奏したバルトークの組曲は、民族的な要素を含んだ、近現代的な響きを顕著に感じさせるものです。この曲の良さが聴く人に伝わるように願いながら練習してきました。決して心地よい曲とは言えませんが、少しでも何かを感じとってもらえたらうれしいです。
もう1曲、フルートの伴奏もしましたが、アンサンブルを楽しみながら演奏することができました。普段よく一緒に行動する友人との共演だったので、2人で音楽を作り上げたことに嬉しさを感じます。
学生コンサートは毎年なにかしら学ぶものがあります。それを大切にして、今後も勉強を続けていきたいと思います。
『学生コンサートを終えて』

高神 麻由

この度は、学生コンサートに出演させていただき誠にありがとうございます。私にとってこのコンサートは最後の出演となりました。大切なふるさとでの演奏の機会は、とても貴重であり特別な思い入れがあります。
今回の演奏は、恩師の先生方や家族、友人、聴衆の皆様の温かさのお陰でなんとか無事に終えることができました。また音楽を続けることの幸せをひしひしと感じました。技術面や表現面でたくさんの課題がありますが、学んだこと考えたことが自分の糧になるように精一杯努力していきます。そして今までお世話になった方々に少しでも恩返しをできるよう、成長していきたいと強く感じております。
最後になりますが、音楽協会の皆様、幹事の先生方に心より感謝を申し上げますとともに、学生コンサートの益々のご発展をお祈り申し上げます。

 

第一部
1 ピアノ 長谷川 璃花 東京音楽大学付属高等学校 ピアノ演奏家コース3年
F. ハイドン  ソナタ 第46番 Hob.XVI/31

2 ソプラノ 浅水 梨花 武蔵野音楽大学 音楽学部声楽専攻1年
G. レグレンツィ  なんと尊大な習性だろう
A. スカルラッティ  私を傷つけるのをやめるか
G. カッチーニ  アマリッリ   ピアノ  畑中 佳子

3 ピアノ 干山 佳織 東京音楽大学 音楽学部音楽学科器楽専攻 (ピアノ) 3年
R. シューマン  ダヴィッド同盟舞曲集 作品6 より

4 ピアノ 佐賀 知慧 北海道教育大学岩見沢校 音楽コース鍵盤楽器専攻4年
B. バルトーク  ハンガリー農民歌による即興曲

第二部
5 バリトン 藤谷 魁 国立音楽大学 音楽学部演奏学科声楽専修2年
F. ガスパリーニ  君への愛を捨てさることなど
A. ストラデッラ  もし幸福に   ピアノ  長内 一真

6 ピアノ 黄  倫子 東京音楽大学 音楽学部音楽学科器楽専攻 (ピアノ) 4年
L. v. ベートーヴェン  ピアノソナタ 第18番 変ホ長調 作品31-3  第1, 3, 4楽章

7 ソプラノ 柏﨑 万里 札幌大谷大学 芸術学部音楽学科声楽コース4年
G. F. ヘンデル  歌劇 《セルセ》 より かつて木陰ほど
P. マスカーニ  歌劇 《友人フリッツ》 より わずかの花を
G. プッチーニ  歌劇 《ジャンニ・スキッキ》 より お父さまにお願い
ピアノ 作道 幸枝

8 ピアノ 長谷川 万璃 東京音楽大学 音楽学部音楽学科器楽専攻 (ピアノ) 4年
F. ショパン  ソナタ 第3番 作品58 ロ短調 第1楽章

第三部
9 ソプラノ 藤谷 遥 札幌大谷大学 芸術学部音楽学科声楽コース2年
G. マルティーニ  愛の喜びは
L. ドリーブ  カディスの娘たち  ピアノ  類家 唯

10 フルート 佐々木 花菜 北海道教育大学岩見沢校 音楽コース管弦打楽器専攻4年
P. タファネル  ミニョンの主題によるグランドファンタジー
ピアノ  佐賀 知慧

11 ピアノ 長内 一真 東京音楽大学大学院 音楽研究科器楽専攻鍵盤楽器研究領域2年
F. P. シューベルト
=F. リスト  ウィーンの夜会 S427/R252 第6番
N. G. カプースチン  アンダンテ 作品58

12 ソプラノ 髙神 麻由 北海道教育大学大学院 教育研究科教科教育専攻
音楽教育専修声楽分野2年
C. グノー   歌劇 《ロメオとジュリエット》 より
私は夢に生きたい/神様!何という戦慄が
ピアノ  寺井 かえ

13 ピアノ連弾  長内 一真 東京音楽大学大学院 音楽研究科器楽専攻鍵盤楽器研究領域2年
新居 絵里奈 東京音楽大学大学院 音楽研究科器楽専攻鍵盤楽器研究領域2年
A. ピアソラ  リベルタンゴ
A. ローゼンブラット  2つのロシアの主題によるコンチェルティーノ

ごあいさつ
函館音楽協会 会長
吉 田 淳 子

本日は、時節柄お忙しい中をご来会いただき、誠に有難うございます。

今から遡ること40年前の1974年(昭和49年)1月8日(火)、当協会主催による第1回学生コンサート「函館出身音楽大学在学生によるコンサート」が、函館市民会館大ホールにおいて開催されました。今回で42回目の開催となった当コンサートは、函館音楽協会にとって欠かすことの出来ない大切な事業のひとつとなっております。しかし、このコンサートを発案され、青少年の音楽芸術の振興にご尽力された第4代会長である清水信勝先生が、今年2月25日にご逝去されたことは、誠に残念でなりません。

1973年(昭和48年)、会長になられて間もない清水先生は、各地で音楽を専門に学ぶ函館出身の学生が、日頃の勉強の成果を故郷の家族や恩師に披露することが出来る様、当コンサートを設定することをご提案されました。その後40年にわたり多くの学生が参加し、その中には、現在、函館音楽協会会員としてご活躍されている方も大勢いらっしゃいます。

一方で、函館においてのみならず、世界各地におきましても、少子化や社会情勢の変化は著しく、音楽大学入学希望者数は年々減少しております。このような現状をうけて、音楽関係者の間では、音楽芸術の伝承を担うべき若者が減ってゆくことに対する危惧の声が益々高まってきております。そういった状況を打開し、音楽をより身近なものとしてゆく為にも、今、何か新しいアプローチが求められているのかもしれません。各地で行なわれている音楽祭やミュージックキャンプの開催などもその一つの試みとして興味深いものですし、函館音楽協会といたしましても、企画させて頂いておりますあらゆる事業が、より地元に根付き、クラシック音楽を広める手助けとなるように、工夫を重ねてまいりたいものです。

当コンサートの主役は函館の音楽界の未来を担うであろう若き音楽家達です。演奏者1人1人が納得の演奏を出来ますようにご祈念いたします。そして、彼らの音楽家としてのこれからを心から楽しみにしております。
ご来場の皆様には、今後もご声援とご支援を賜りたく心よりお願い申し上げます。

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