平成27年度函館音楽協会賞および奨励賞 受賞者決定について

函館音楽協会(会員137名)は,平成27年12月19日午後7時より,函館市芸術ホールに於いて選考委員会を開催し,平成27年度函館音楽協会賞および奨励賞受賞者を決定しましたので,本日発表いたします。
今年度の各賞受賞者は次の通りです。

函館音楽協会賞(第26回)
島 聖子(58歳)

函館音楽協会奨励賞(第53回)
安藤 陽子(60歳)
宍戸 良子(65歳)
山本 和生(38歳)

両賞は,函館市および近郊町村に在住又は存在する個人並びに団体を対象に,毎年1月1日から12月末日までの1年間の活動を対象として選考されます。協会賞は,過去からの実績の蓄積,および当該年度中における郷土の音楽文化向上推進への特段の功績が認められる事業,あるいは活動した個人や団体に授賞します。奨励賞は,当該年度中に作曲並び演奏活動において,意欲的且つ,特筆すべき高水準の実績を示し,郷土の音楽活動の推進力となった個人又は団体に対して授賞します。
表彰式は平成28年1月24日(日)午後6時30分より,五島軒本店にて行われ,受賞者には賞状と記念品が授与されます。また,受賞者は,平成28年5月21日(土)開催の春季定期演奏会(函館音楽協会主催 於:函館市芸術ホール)において,受賞記念演奏を行う予定です。

プレスリリース 受賞者写真


授賞事由

函館音楽協会賞 島 聖子氏:(しま せいこ)声楽

氏は声楽家として、音楽活動30周年記念リサイタルオペラファンタジー「夕鶴」、「オペラの小部屋」、「Legame(縁)Concert」等数多くの演奏会を開催、函館市民オペラでは23回中タイトルロールをはじめ19回に出演するなど精力的に活動してきた。声楽指導に於いても、全国童謡歌唱コンクールグランプリ大会(全国大会)で子供部門グランプリ(金賞)及び銅賞、ファミリー部門銀賞、大人部門銅賞、北海道大会では毎年多数の入賞者を出す等大きな実績を残している。また、合唱指導では函館ラ・サール学園GLEE CLUBを率いて、全日本合唱コンクール北海道支部大会高等学校部門で平成26,27年2年連続金賞を受賞し、合唱でも大きく躍進した。これら多方面での活動は、郷土の音楽文化推進への大きな功績として、高く評価されるものである。

 

函館音楽協会奨励賞 安藤 陽子氏:(あんどう ようこ)ピアノ

氏は平成27年5月23日に開催された函館音楽協会 春季定期演奏会(モーツァルト:ロンドイ短調k.511)平成27年11月29日に開催された函館音楽協会 秋季定期演奏会(シューマン:ダヴィッド同盟舞曲集作品6より)と積極的に定期演奏会へ出演。特に、秋季定期演奏会では、シューマンらしい要素が濃厚といわれる曲に対し、ひたむきに曲想を推敲し、曲ごとにその性格を明瞭に表現した演奏が評価された。いずれも情感豊かな演奏で、真摯にピアノ音楽に向かう姿勢は、今後一層深みのある音楽表現が期待される。これからの函館の音楽文化振興の担い手として、期待は大きい。

 

函館音楽協会奨励賞 宍戸 良子氏:(ししど りょうこ)リコーダー

氏は平成27年5月23日に開催された函館音楽協会 春季定期演奏会において、現代の作曲家H.ガルの作品を演奏。豊富なバロック時代の作品に比べ数少ない現代の独奏曲にチャレンジし、的確で安定した技術と情感豊かな演奏が高く評価された。ソロ活動の他、函館リコーダーコンソート「フィオリ・ムジカーリ」を主宰し、活発な演奏活動を通してリコーダーの魅力を発信しており、これからの函館の音楽文化振興の担い手として期待は大きい。

 

函館音楽協会奨励賞 山本 和生氏:(やまもと かずい)作曲

氏は平成27年5月の公会堂プロムナードコンサートでの「黒鍵のための桜」の自作自演を皮切りに、「月のかなたに」(10月4日伊藤亜希子ピアノリサイタル委嘱作品)、「ピアノのためのトリローグ」(11月28日函館音楽協会秋季定期演奏会 ピアノ:石田雅代氏)と、新作を発表。現代の作曲技法を用いながら、古典作品や身近な自然を素材に“日本人の情緒”を表現したこれらの作品は、豊かな色彩感と叙情性にあふれており、聴衆の心を深く捉えた。これからの函館の音楽文化振興の担い手として期待は大きい。

 


平成27年度函館音楽協会選考委員会選考委員

市川須磨子             函館音楽協会評議員
佐々木 茂              函館音楽協会評議員
布施谷信子             函館音楽協会評議員
吉田 淳子              函館音楽協会評議員
宮崎   敏      函館音楽協会評議員
宍戸 雄一      函館音楽協会会長
島   聖子              函館音楽協会副会長
伊藤亜希子             函館音楽協会副会長
石丸 典子                函館音楽協会会員
石田 雅代                函館音楽協会幹事

以上10名


 

受賞者プロフィール資料

島 聖子(しま せいこ)(58歳)・声楽

Shima
青森明の星短期大学音楽科卒業。HBC音楽コンクール独唱部門最優秀賞(1972年)、「オペラ・歌曲の夕べ」奨励賞(1987年)、全国童謡歌唱コンクール北海道大会大人部門優秀賞(1990年)、平成8年度函館音楽協会奨励賞、カワイうたのコンクール最優秀指導者賞(2004年、2007、2013年)受賞。

声楽を小林節子、松田由理子各氏に師事。現在 カワイ音楽教室特別講師、函館ラ・サール中学高等学校講師、声楽・ピアノ教室主宰、函館音楽協会副会長、函館合唱連盟常任理事、函館オペラの会事務局次長、女声コーラストリル副指揮者、函館ラ・サール学園GLEE CLUB指揮者、カワイコーラス若草指揮者。

 

安藤 陽子(あんどう ようこ)(60歳)・ピアノAndo

函館白百合学園高等学校卒業。青森明の星短期大学音楽科ピアノ専攻卒業。同短期大学音楽科専攻科ピアノ専攻修了。

函館音楽協会定期演奏会、日本ショパン協会、「ショパンの音」、公会堂コンサート、ジョイントリサイタル等に出演。函館音楽協会会員。元亀田老人大学コーラス部講師、自宅にてピアノ教室主宰。

ソルフェージュを山岸淑子、声楽・伴奏を小林節子、和声楽と作曲を佐々木茂の各氏に師事。ピアノを石田智子、酒井真澄、伊東倫子、リエット・ダイモン、遠藤道子の各氏に師事。

 

宍戸 良子(ししど りょうこ)(65歳)・リコーダーShishido

北海道教育大学函館分校小学校課程音楽科卒業。2009年度全国リコーダーコンテスト重奏部門 銀賞、2010年度全道リコーダーコンテストソロ部門 金賞(全国大会中止)、2014年イタリア、ウルビーノ古楽セミナーにおいてハン・トール氏のマスターコースを受講。

函館音楽協会、クレアシオン、ムジカ・グラツィア(東京)各会員。函館リコーダーコンソート フィオリ・ムジカーリ代表、道新文化センター、YWCA リコーダークラス講師、函館市医師会附属看護専門学校 非常勤講師。

原田文夫氏、花岡和生氏、本村睦幸氏に師事し、現在、函館を中心に演奏活動を行っている。

 

山本 和生(やまもと かずい)(38歳)・作曲Yamamoto

函館市出身。東京藝術大学音楽学部作曲科卒業。ハンガリー リスト音楽院留学。藝大在学中、旧奏楽堂コンサートにおいて「フルートとチェロのためのピアノトリオ」を初演。藝大モーニングコンサートにおいて「管弦楽のためのファンタジア」を佐藤功太郎指揮、東京藝術大学管弦楽研究部(藝大フィルハーモニア)にて初演。

これまでに作曲を土田英介、尾高惇忠、ホルバート・バラージュ、ピアノを新明真貴、後町久子、田代慎之介各氏に師事。函館音楽協会会員。函館市在住。

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