令和二年度函館音楽協会賞および奨励賞受賞者決定について

函館音楽協会(会員126名)は,令和2年12月10日午後7時より,函館市中央図書館研修室に於いて選考委員会を開催し,令和2年度函館音楽協会賞および奨励賞受賞者を決定しましたので発表いたします。
令和2年度の各賞受賞者は次のとおりです。


函館音楽協会賞(第31回) 
池田 桂子 (いけだ けいこ) 57歳 : フルート
畑中 佳子 (はたなか よしこ) 52歳 : ピアノ
 
函館音楽協会奨励賞(第58回) 
オークリコーダーアンサンブル : 器楽


両賞は,函館市および近郊町村に在住又は存在する個人並びに団体を対象に,毎年前年12月1日から11月30日までの1年間の活動を対象として選考されます。
協会賞は,過去からの実績の蓄積,および当該年度中における郷土の音楽文化向上推進への特段の功績が認められる事業,あるいは活動した個人や団体に授賞します。
奨励賞は,当該年度中に作曲並び演奏活動において,意欲的且つ,特筆すべき高水準の実績を示し,郷土の音楽活動の推進力となった個人又は団体に対して授賞します。
表彰式は令和3年1月24日(日)午後6時より,函館市民会館小ホールにて行われ,受賞者には賞状と記念品が授与されます。
また,受賞者は,5月30日(日)開催の春季定期演奏会(函館音楽協会主催 於:函館市芸術ホール)において,受賞記念演奏を行う予定です。

令和二年度函館音楽協会選考委員会委員 
市川須磨子 函館音楽協会評議員
佐々木 茂 函館音楽協会評議員
宮崎  敏 函館音楽協会評議員
宍戸 雄一 函館音楽協会会長
島  聖子 函館音楽協会副会長
伊藤亜希子 函館音楽協会副会長
木村 映之 函館音楽協会会員
後町 久子 函館音楽協会会員
橋本 公志 函館音楽協会会員        以上9名


ファイル
  プレスリリース <PDF>
  受賞者写真:池田桂子 畑中佳子 オークリコーダーアンサンブル


授賞事由


函館音楽協会賞 池田 桂子 (いけだ けいこ) : フルート

氏は北海道教育大学函館校音楽科を卒業後、教育活動と共に演奏活動を行って来た。
函館フルートオーケストラを立ち上げ、指導・演奏等精力的に活動をすると共に、函館市内はもとより八雲町や札幌市内でも後進の指導、育成を行って来た。
2001年ドイツ、ベルリンにてフルートの演奏法と指導法について研鑽を深め、翌年からは国立ベルリン音楽大学ハンスアイスラーにて基礎音楽指導法を学び2004年にドイツ国家基礎音楽指導者資格を取得。 帰国後、日本フルート協会代議員、函館フルートオーケストラ団長並びに常任指揮者として各種演奏活動をしてきた。
特に「竹取物語制作委員会」を立ち上げ「物語付きフルート二重奏曲『竹取物語』」を2018年9月に初演し、その後6回の公演を重ねてきた。更に2019年11月26日、ドイツ、ベルリンの日本大使館で公演し好評を博している。
これらの活動は、郷土の音楽文化向上推進への大きな功績として、高く評価される。

函館音楽協会賞 畑中 佳子 (はたなか よしこ) : ピアノ

氏は武蔵野音楽大学器楽科ピアノ専攻卒業後、函館白百合学園高等学校、北海道教育大学函館校、同大学附属特別支援学校の非常勤講師、日本ショパン協会函館地区委員の他、クレアシオン会員や函館MB混声合唱団ピアニストとして活動してきた。
1999年に女声ヴォーカルグループ「アンサンブル・モジェ」を結成。2003年『第2回中田喜直記念コンクール』、2004年、2005年『札幌ヴォーカルアンサンブルコンテスト』に於いて金賞受賞等、グループのリーダーとして優れたアンサンブルの成果を上げてきた。
合唱団のピアニストの他、二台ピアノの演奏、器楽・声楽の伴奏ピアニストとしても意欲的に取り組み、伴奏者としての造詣の深さは多くの共演者から支持されている。
また氏の活動範囲はクラシック音楽のみならず、ピアノ・ヴァイオリン・ウッドベース・カホンとのヴァイオリン・カルテットとしてクラシックからポピュラー・ジャズ・日本歌謡などの幅広いジャンルをカバーした演奏活動を展開している。
これらの活動は、郷土の音楽文化向上推進への大きな功績として、高く評価される。

函館音楽協会奨励賞 オークリコーダーアンサンブル : 器楽

オークリコーダーアンサンブルは2006年に結成され、毎年函館リコーダー音楽祭の運営やリコーダーまつり、クリスマスチャリティーコンサートを始め、活発な活動を続けている。また音楽協会の定期演奏会にも意慾的に出演し、リコーダーの魅力を伝えている。
特に今年度の秋季定期演奏会に於いて、J.Sバッハの「フーガの技法」はその構造をよく理解した好演であった。音がよくブレンドし緻密なアンサンブルで、対位法音楽がより明快となり、その理解を深めるのに大変興味深い演奏を披露したことは高く評価できる。
これからの函館の音楽文化振興の担い手として期待は大きい。


受賞者プロフィール資料


協会賞 池田 桂子 (いけだ けいこ) : フルート

函館市出身 北海道教育大学函館校音楽科卒業。1991年から2001年まで北海道教育大学函館校音楽科の非常勤講師を務める傍ら国内外にて演奏活動や教育活動を行う。
2001年よりドイツ ベルリンにてフルート演奏法とフルート指導法を、2002年より国立ベルリン音楽大学にて音楽科教育法を学び、2004年にドイツ国家基礎音楽教育指導者資格を取得。2008年にはベルリンEpiphanien教会にてソロリサイタルを開催。2011年より毎年12月に開催される、ベルリン独日協会主催定期演奏会に参加、ソロ演奏を行う。
2019年11月には、自らが代表を務めオリジナル作品として制作した、『物語付きフルート二重奏曲「竹取物語」』を在ドイツ日本国大使館にて公演を行った。
現在、日本フルート協会代議員、函館フルートオーケストラ団長並びに常任指揮者。函館市内にてフルートスタジオLa pla を主宰。
平成4年度函館音楽協会奨励賞受賞。
フルートを、松原悠久、中山早苗、關根雅裕、指揮法を堀俊輔、音楽科教育法をイングリッド・エンゲルの各氏に師事。

協会賞 畑中 佳子 (はたなか よしこ) :ピアノ

函館白百合学園高等学校、武蔵野音楽大学器楽学科ピアノ専攻卒業。ピアノを本間郁子、萬田真一、布施谷信子、石川哲郎、ソルフェージュを大森清の各氏に師事。現在、北海道教育大学函館校、北海道教育大学附属特別支援学校非常勤講師。函館音楽協会幹事長、日本ショパン協会函館地区委員、クレアシオン会員、ヴォーカルアンサンブル・ノインメンバー。函館MB混声合唱団ピアニスト。平成9年度函館音楽協会奨励賞受賞。
1999年に「Ensemble Morze (アンサンブル・モジェ)」を結成。ア・カペラを基本とする指揮者のいない女声ヴォーカルアンサンブルとして活動を始める。2001年にハンガリーの男声グループ『バンキエーリ・シンガーズ』の函館公演で共演。2003年 『第2回中田喜直記念コンクール』、2004年、2005年 『札幌ヴォーカルアンサンブルコンテスト』金賞受賞。2005年 『第21回宝塚国際室内合唱コンクール』本選出場。平成17年度函館音楽協会奨励賞受賞。2009年、函館市芸術ホールにて10周年記念演奏会を開催。
2013年、活動していたヴァイオリンとのアンサンブルを「Le Lapis (ル・ラピス)」と名付け、ピアノ、ヴァイオリン、ウッドベース、カホンとのユニットとしてクラシックからポピュラー、日本歌謡まで幅広いジャンルをカバーし、クラシックな奏法にジャズテイストを織り交ぜたラピス風のアレンジで、バル街やイベント出演など、函館での活動を展開している。

奨励賞 オークリコーダーアンサンブル : 器楽
(岡部浩美・家永智沙子・木田なつみ・佐藤大知・湯澤一圭)

2006年2月、函館中央病院でのボランティア演奏で活動を開始。
現在、大人2名と函館市立旭岡中学校出身の学生3名の5名で活動中。
毎年、8月開催の「函館リコーダー音楽祭」の運営や、2月にはテーオーデパートイベント会場での「リコーダーまつり」、12月には函館市地域交流まちづくりセンターでの「クリスマスチャリティコンサート&バザー」をはじめ、各所でのコンサートやイベントでの演奏等で、リコーダーの普及活動を展開している。