令和4年度函館市文化団体協議会 細谷悦子氏 白鳳章受章 類家唯氏 青麒章受章

このたび当会会員、細谷悦子氏が令和4年度函館市文化団体協議会 白鳳章を受章、類家唯氏が青麒章を受章致しました。
白鳳章は市の文化・芸術の振興に長年貢献した個人や団体に、また青麒章はこの1年間で特に優れた文化芸術活動を行った個人や団体に贈られます。

細谷悦子氏は、「教育音楽ぐるーぷどるちぇ」を主宰し長年後進の育成に力を注ぐ傍ら、5年ごとに大きな演奏会を開催し、東京で活躍する一流ソリストを迎え、函館の若いソリストとの共演を通して函館クラシック音楽の質の向上に寄与されています。また、地元函館ゆかりの文学者による作品に目を向け、今年は三木露風赤とんぼ100年記念コンサートのプロデュースを手掛け、観客に感動と音楽の素晴らしさを伝えたことが評価されました。

類家唯氏は、ソロ活動、アンサンブルピアニストとして多数の共演を果たす一方で、函館音楽アカデミーを立ち上げ後進の育成に尽力し、今年7月にはコンクールで指導者賞を受賞しています。令和4年8月に開催された函館市市制施行100周年記念式典においても情感豊かな演奏を披露し式典に華を添えました。また、オーケストラ奏者を招いて地元学生に指導の機会を提供し、函館地区の音楽の質の維持向上に取り組んでいることが評価されました。

11月25日(金)午後6時より函館国際ホテルにて贈呈式と交歓のつどいが行われました。
式典では、函館市文化団体協議会の鈴木大有会長より賞状および表彰盾が授与され、函館市長の工藤壽樹氏と函館市議会副議長の道畑克雄氏よりご祝辞を賜った後、受章者を代表し白鳳章受章の細谷悦子氏より謝辞がありました。
その後交歓のつどいが開かれ、飲食を交えて和やかな雰囲気の中、函館文化各界の交流が深められました。
この度の受章 心よりお祝い申し上げます。

◇ お二人よりお喜びの声を頂戴いたしました ◇

令和4年度函館市文化団体協議会白鳳章受章 細谷 悦子氏 (本名:佐藤 悦子)

 この度、私は函館市文化団体協議会の名誉ある白鳳章を会長の鈴木大有様からいただきました。身に余る光栄と感謝致しております。白鳳章は長年の文化貢献との事でした。振り返ってみますと、函館音楽協会に在籍して、約50年の間には、私にとって音楽を演奏する大切な二つの会がございます。
 ひとつは48年前から主宰する[教育音楽ぐるーぷどるちぇ]と、二つ目は30年前に私が命名する事となった[函館の文学と音楽の会]です。この二つの会はお互いに支え合って、様々な講座や音楽会を催して来ました。
 私は声楽家として詩の大切さと、作曲家の意図を知る為に、平井康三郎先生や中田喜直先生の歌曲を直接ご指導を受ける事が出来ました。レッスンの内容は私の大切な糧です。喜直先生には日本童謡の会でも私は会員として学ばせていただき、それが[はこだて童謡の会]として現在も曲の解説付きで講師をしております。日本歌曲は畑中良輔先生の会の会員として、勉強させていただきました。良輔先生は北海道から上京する私にご自身の事を書いたご本をプレゼントしてくださいました。
 私がシリーズで開催している[函館ゆかりの詩人によるコンサート]は石川啄木、島崎藤村から川内康範まで様々な音楽会を致しました。野口雨情の赤い靴の除幕式では、高橋海堂先生の書の歌碑に私の指揮で小学生の子供達が、赤い靴を履いて歌い、曲の内容を伝えて、自分達の幸せを考える良い機会となりました。今回25年振りに三木露風の詩による講演と音楽会を開催致しました。赤蜻蛉100年を記念し、函館市市制施行100周年事業や市民舞台奨励事業のおかげで、トラピスト修道院の小山神父様から私に託された、シャルルタルシス修道士の未発表の曲と佐々木茂先生に依頼した素敵な曲[風に]をメインに様々な露風の曲をご紹介する事が出来ました。
 今回の受章は私だけのものではなく、皆様のご支援とご厚情があっての賜物と心から感謝を致しております。今後ともご指導を賜りますようお願い申し上げます。

令和4年度函館市文化団体協議会青麒章受章 類家 唯氏

 この度の青麒章受章とても嬉しく思っております。私は留学先のドイツから函館に帰国し活動し始めてから今年で10年目になります。
 これまでに様々な音楽活動に関わらせて頂くことが出来て、その一つ一つの経験が大切な財産になっております。今年の8月に函館市制施行100周年記念式典の記念ステージにて母校である市立函館高校吹奏楽局の皆さんとガーシュウィンのラプソディ・インブルーを共演させて頂きました。普段の私は舞台に上がる時はどの様な曲でも手足が震えるくらいの緊張を感じる時の方が多く、家での練習の60%程しか出せなくて悔やむことばかりなのですが、指揮の澤邊諒先生が素晴らしいリードをしてくださり、高校生の皆さんが全力で演奏している姿に感動し、この機会にありがとうございますという気持ちで演奏してみると練習の100%を出すことが出来て、一生忘れられない思い出深い演奏になりました。
 これからも感謝の気持ちを忘れずに、心をこめて日々練習と本番に向き合っていけたらと思っております。自分が大変な時にも応援し支えてくださった音楽関係者の皆様、函館音楽協会の先生方、共演者の皆様、音楽仲間や友人にこの場を借りて心からお礼を申し上げたいと思います。