2024年 会長新年ごあいさつ

謹んで新年のお慶びを申し上げます。
皆様にはよき新年をお迎えのことと存じます。日頃より函館音楽協会の活動にご理解・ご協力をいただきまして心より感謝申し上げます。お陰様で、昨年の主催事業はすべて盛会に終了することができました。特に、コンサートに関わる全ての人々への感謝に溢れた感想文をいただいたジュニアコンサートや、50回という節目に相応しく、ハイレベルな演奏に目を見張った学生コンサート、ソワレにもかかわらず沢山のお客様をお迎えした秋季定期演奏会では客席からブラボーの声も飛びました。そして、函館音楽協会賞の受賞記念演奏も披露された春季定期演奏会では、来場されたお客様から、後日、嬉しいお葉書をいただきました。

『 五月二十八日 雨の中、あの様な演奏会が流れているとは。
演奏者、舞台係など、心の通いが感じられるいい演奏会でした。
音の内面化した曲づくり 光あり、影あり、風あり といった個の表出が
音楽空間をつくり出している感じがしました。
しばらくぶりに聴く 佳い音楽会でした。雨も美しく見えた日でした。
ありがとうございます。』 (原文まま)


 このお葉書一枚で、私たちはどんなに励まされ嬉しかったことか…どんな言葉をもってしても表現できない程の感激でした。
2024年、コロナ禍から4年目となりますが、音楽界においては以前と変わらないような活動が復活し、明るい気持ちでおります。イギリスの宰相チャーチルは「この危機を無駄にするな」「危機こそ成功するチャンスである」という言葉を残しています。この危機を恐れ萎縮し、できなくなった事を数えて嘆くだけではなく、あの時があったから今がある、と思えるような時間を過ごすべきだ、と。その時こそ正に「今」ではないでしょうか。悶々とした日々を乗り越え、やっとその時が来た、という思いがします。
 今年も函館音楽協会賞・奨励賞の受賞記念演奏も楽しみな春季定期演奏会を皮切りに、二つの育成事業、秋季定期演奏会、と開催して参ります。市民の皆様も背中を押してくださっています、頑張りましょう!本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

函館音楽協会会長 石丸典子
会報「カリヨン」96号(2024年1月1日発行)より