このたび当会会友、布施谷信子氏が令和7年(第76回)函館市文化賞を受賞しました。
函館市文化賞は、函館市の文化の発達に貢献した個人または団体に贈られる賞で、
音楽協会会員の文化賞受賞は昨年(第75回)受賞の宮崎加奈古氏に続き二年連続の快挙です。
布施谷信子氏は、昭和35年アカシア会ピアノ教室を設立し、本年、創立65周年を迎えられました。これまで数多くの音楽活動で活躍する人物を輩出するとともに、市内の学生の指導に携わるなど、後進の育成に努められました。また、昭和35年に函館音楽協会へ入会以後、長きに渡り会の発展に尽力されたほか、日本ショパン協会北海道支部函館地区委員長として演奏会の企画および開催を行うなど、函館市の音楽文化の振興に貢献されたことが評価されました。
函館市文化賞贈呈式は10月31日(金)11時より、プレミアホテル-CABIN-PRESIDENT-函館で行われ、沢山の方々から祝福が届けられていました。
この度の受賞、心よりお祝い申し上げます。
◇ お喜びの声を頂戴いたしました ◇

令和7年 函館市文化賞 布施谷 信子氏
この度は、栄誉ある函館市文化賞を頂戴いたしまして、誠に光栄に存じます。
この度の受賞は、今日まで御指導下さいました音楽教育機関の諸先生方のお教えあってのことと心より感謝いたしております。
私が函館音楽協会に入会させて戴きましたのは昭和35年4月で、当時の定期演奏会のプログラムには、ピアノの第一人者、根上義雄先生、華麗なショパンを弾かれる酒井武雄先生、作曲家 林喬木先生の名があり、夫々、合唱団を持っておられ、高校教師 恩賀寿一先生、フルートの清水信勝先生と錚々たる先生方のご活躍で演奏会を賑わせております。
昭和36年の秋、公民館で佐藤金一、安子先生と私で演奏会を開催いたしました時、私の演奏したベートーヴェンのソナタOp.27-No.2(月光)は忘れられない曲となりました。母が病で余命幾何もない時でありましたので、母は家にいていただき、私は本番ステージでピアノに向い、母に感謝し「今から弾く『月光の曲』が病床の母に届きますように」と祈りを込めて演奏致しました。弾き終えて会場から熱い励ましの拍手を戴き、とても嬉しく有りがたく思ったのを忘れる事が出来ません。
又、当時会長を務めていらした清水信勝先生の発案で催された会員による「ベートーヴェンピアノソナタ全32曲全曲演奏会」と「ベートーヴェン未録音ピアノ作品演奏会」の膨大な計画は、会員ピアニスト32名全員出演のもと実現されました。
全八夜に渡るプログラム第一夜は、ベートーヴェン25才の時のソナタ第1番Op2-1ヘ短調を田中やす代先生の若々しく躍動感にあふれた演奏で始まり、最終、第八夜は52歳の時のソナタ第32番Op.111ハ短調を寺井(木村)かえ先生の深烈で荘重な序奏に始まり、内面的に深く、崇高な精神が静かに広大な天空の彼方に昇っていく、美しい余韻を残してベートーヴェンピアノソナタ全32曲演奏会は終りました。
ベートーヴェンソナタは時代と共にスケールの大きい曲になっていき、ピアノソナタにシンフォニックな音響的効果を追い求め、雄大な大曲を築き上げたのです。
ピアノソナタは現在も私たちの心に響き、親しまれ、255年たった今も演奏され続けております。
函館音楽協会は地域に根差した音楽グループとして演奏家の礎となっております。函館音楽協会の皆様の益々の御活躍、御発展を祈念申し上げております。


