受賞記念演奏会「GALA CONCERT」

07ガラビラ平成19年度函館音楽協会 協会賞・奨励賞受賞者(共演:函館市文化団体協議会 青麒章受賞者)による記念演奏会「GALA CONCERT」が6月15日(金)午後6時30分より函館市芸術ホールにて開催された。
当日は、平日にもかかわらず302名が来場し、受賞記念演奏を聴き入った。全部で6ステージだったが、そのうち5ステージは声楽で、歌の魅力を堪能した。なお、平成18年協会賞受賞 萬田眞一会員は体調不良のため、出演しなかった。


最初の舞台に立った声楽(メゾソプラノ)の石丸典子さん(平成18年青麒章受章)は、越谷達之助作曲「初恋」(石川啄木作詞)と梁田貞作曲「城ヶ島の雨」(北原白秋作詞)の2曲の日本歌曲と
オペラアリア、ヴェルディ作曲《運命の力》から「神よ平和を与えたまえ」を、迫力のある発声で歌い切った。特に、アリア「神よ平和を与えたまえ」は、ピアノの後町久子さんのリードも相まって、陰影深く作り上げ、ホールの隅々まで響き渡った。
声楽(ソプラノ)の次藤正代さん(平成18年度函館音楽協会奨励賞)は、《カブレーティとモンテッキ》~あぁ いくたびか、レオンカヴァッロ:《道化師》~ あの空高く、鳥達はさえずりほか、合計4曲を歌った。選曲について「最初は《道化師》をメインに組み立てていたが、練習をする内にロメオとジュリエットの悲愛を歌った《カブレーティとモンテッキ》に惹かれていった」と語る。5月17日に開催した七飯文化センター小ホールでのリサイタル、本日のガラコンサート、6月24日開催の公民館マチネと本番が続き、全て共演者も演目も異なる中、内容の濃い4曲を、華やかな雰囲気の中歌い上げて、聴衆を魅了した。ピアノは伊藤亜希子さん。
次藤さんのステージの後には、石丸典子さん(平成18年度青麒章受章)とのデュエット、オッフェンバック作曲《ホフマン物語》から「舟歌」を披露した。せっかくなので皆さんの知っている曲を一緒にという、石丸さんからの提案から実現した。
1部の最後は、市川須磨子会長(1999年青麒章受章)と「アンサンブル木精」(佐々木雅代、和田洋子、寺澤春佳、三浦浩平)による、マリンバアンサンブルで、アメリカン・ラグタイム・メドレーを演奏した。観客は鮮やかなバチ捌きに目を見張った。今回の演奏会は、声楽が多い中、器楽の軽快な演奏が、演奏会の構成にアクセントを添えた。
後半は、信田誠さん(平成18年度函館音楽協会協会賞受賞)指揮の函館少年少女合唱団と函館男声合唱団の演奏で、パレストリーナ作曲の「教皇マルチェルスのミサ」。30周年を迎えた少年少女合唱団は、すみずみまで統制がとれ、透明感のある音を作り、函館男声合唱団とともに時に重厚で時にはすがすがしいハーモニーを作り上げていった。歌い出しは信田さん自身が無伴奏で歌うことがあり、そのフレーズも印象的だった。
この演奏会の最後の舞台をつとめた山岸淑子さん(平成18年協会賞受賞)は、和装で出演、独唱では、新井満作曲「千の風になって」、酒井武雄作曲「泣く子」を、酒井眞澄さんのピアノでまた、ピアノソロで、山田耕筰作曲「からたちの花」を演奏した。また、永年指導されている聖チェチリア混声合唱団を指揮して、モーツァルト作曲「アヴェ ヴェルム コルプス」を演奏した。年齢を感じさせない感動的な舞台であったと、好評を博した。ご親戚ご兄弟が演奏会に駆けつけ受賞演奏を祝った。
今回の担当幹事は武井、羽賀、石丸、中島の4名。例年行事ではないため、今回限りのメンバーであるが、中島副会長のリーダーシップの元、成功裏に事業を終了させた。(松石隆)



平成19年度函館音楽協会 協会賞・奨励賞受賞者(共演:函館市文化団体協議会 青麒章受賞者)による記念演奏会「GALA CONCERT」
■日時/2007年6月15日(金) 開場18:00 開演18:30
■場所/函館市芸術ホール(ハーモニー五稜郭)
■出演/信田誠(協会賞) 山岸淑子(協会賞) 次藤正代(奨励賞) 市川須磨子(平成11年度青麒章) 石丸典子(平成18年度青麒章)
■料金/一般1000円 学生500円
■主催/函館音楽協会
■後援/函館市文化団体協議会 NHK函館放送局 北海道新聞函館支社 函館新聞社 FMいるか ㈱ヤマハミュージック北海道函館店 ㈱河合楽器製作所カワイ函館ピアノセンター
■プログラム/
越谷達之助:初恋(石川啄木作詞)
梁田 貞:城ヶ島の雨(北原白秋作詞)
ヴェルディ:《運命の力》~神よ平和を与えたまえ/石丸典子(MS) 後町久子(p)
ベッリーニ:《カプレーティとモンテッキ》~あぁ いくたびか
ドナウディ:新鮮な地、芳しい草原よ
チマーラ:愛の神よ、ようこそ
レオンカヴァッロ:《道化師》~ あの空高く、鳥達はさえずり  /次藤正代(S)伊藤亜希子(p)
オッフェンバック:《ホフマン物語》~舟歌(堀内敬三訳詞)/ジュリエッタ:次藤正代 ニクラウス:石丸典子 後町久子(p)
アメリカン・ラグタイム・メドレー/市川須磨子(マリンバ) アンサンブル木精(こだま)
パレストリーナ:《教皇マルチェルスのミサ》~
キリエ グローリア サンクトゥス アニュスディⅠ アニュスディⅡ/信田 誠(指揮)  函館少年少女合唱団、函館男声合唱団
新井 満:千の風になって
酒井武雄:泣く子/山岸淑子(S) 酒井眞澄(p)
山田耕筰:からたちの花/山岸淑子(p)
モーツァルト:アヴェ ヴェルム コルプス
       グローリア/山岸淑子(S) 酒井眞澄(p) 聖チェチリア合唱団

ごあいさつ
函館音楽協

会会長 市川須磨子
 本日は、ご多用の中をご来会いただきまして、誠にありがとうございます。
 皆様には、いつも当会へのご理解とご協力を賜り、心からお礼申しあげます。
 さて、一昨年創立70周年記念のプレ行事として初めて開催致しましたガラコンサートですが、この度第2回目を開催する運びとなりました。今回は、折しも70周年記念の年に協会賞・奨励賞を受賞された方々に、函館市文化団体協議会の青麒章受賞者を交え、華やかなステージをご披露いたします。どうぞお楽しみ頂きたいと存じます。
 ご体調を崩されご出演がかないませんでした協会賞受賞者の萬田眞一先生を含め、受賞者の方々の今後益々のご活躍を御祈念申しあげますと共に、当会70年の歴史に更なる頁を積み重ねるべく、会員一同、心新たに取り組んで参りたいと思っております。
 皆様には、一層のご指導・ご鞭撻を賜りますよう、心からお願い申しあげ、ご挨拶とさせていただきます。



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出演者に沢山の花束等が届いた。 舞台の上での花束贈呈
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ご兄弟に囲まれて記念撮影
(撮影:松石隆)