平成20年度函館音楽協会 第36回学生コンサートが8月9日(土)18時00分より函館市芸術ホールにて開催されました。
今回は、クラリネット、声楽、ピアノソロ、トランペット、フルート等、13ステージが披露されました。
■日時/2008年8月9日(土) 開場17:30 開演18:00
■場所/函館市芸術ホール(ハーモニー五稜郭)
■料金/1000円
■主催/函館音楽協会
■プログラム
1.山本茉莉奈(cl) 洗足学園音楽大学音楽学部クラリネット専攻2年
ドヴュッシー/クラリネットとピアノのための第一狂詩曲
佐々木ひとみ(p)
2.川村佳菜恵(p) 札幌大谷大学音楽学部音楽学科ピアノコース3年
バルトーク/組曲 Op.14
3.松浪千絵(p) 札幌大谷大学音楽学部音楽学科ピアノコース3年
プロコフィエフ/ソナタ 第1番
4.古湊 優(cl) 東京音楽大学音楽学部音楽学科器楽専攻クラリネット2年
ウェーバー/クラリネット協奏曲 第2番 第1楽章
吉本有佑(p) 北海道教育大学大学院教科教育専攻音楽教育専修2年
5.太田茉莉栄(fl) 北海道教育大学函館高学校教育教員養成課程音楽専攻4年
サンカン/フルートとピアノのためのソナチネ
杉村千尋(p)
6.佐藤圭佑(Br) 北海道教育大学大学院札幌・岩見沢校教科教育専攻音楽教育専修1年
マーラー/《亡き子をしのぶ歌》~ 第3曲 お前のお母さんが部屋に入ってくるときに、第5曲 こんな嵐に
伊藤亜希子(p)
7.安井美帆(cl) 北海道教育大学函館校芸術文化課程音楽コース4年
ドヴュッシー/クラリネットとピアノのための第一狂詩曲
伊藤亜希子(p)
8.喜尾知美(S) 北海道教育大学函館校芸術文化課程音楽コース4年
ロッシーニ/アルプスの羊飼いの娘
同/《セヴィリアの理髪師》~ 今の歌声は
吉本有佑(p)
9.森谷佳未(tp) 北海道教育大学函館校芸術文化課程音楽コース4年
ベーメ/トランペットとピアノのための協奏曲 ヘ短調 Op.18 第1楽章
畑中佳子(p)
10.横山 史(p) 北海道教育大学函館校芸術文化課程音楽コース4年
スクリャービン/12の練習曲 Op.8 第2番
同/8つの練習曲 Op.42 第3番
同/12の練習曲 Op.8 第12番
11.山田ちえみ(p) 北海道教育大学函館校芸術文化課程音楽コース4年
ブラームス/ソナタ 第2番 嬰へ短調 Op.2 第1楽章
12.淺井久美子(S) 武蔵野音楽大学大学院修士課程音楽研究科声楽専攻2年
ロドリーゴ編曲/《4つのマドリガル》~ 何で洗いましょう?、ポプラの林に行ってきた
グノー/《ロメオとジュリエット》~ 毒杯のアリア
秋山友美(p) 武蔵野音楽大学大学院修士課程音楽研究科ピアノ専攻2年
13.類家 唯(p) ドイツ・ハノーファー音楽大学 第8課程
ラヴェル/水の戯れ
同/亡き王女のためのパヴァーヌ
■お問い合わせ/荒木090-9432-4063
■チケット取扱/
・函館市芸術ホール 0138-55-3521
・カワイ函館ピアノセンター 0138-52-2468
・ヤマハミュージック北海道函館店 0138-2-2982
平成20年度 学生コンサートを担当して
8月9日(土)函館市芸術ホールに於いて、第36回学生コンサートが開催されました。 まず、当協会役員の皆様をはじめ、会員の皆様には並々ならぬご支援とご協力を賜り、盛況のうちに終えることができましたことを、心より深く感謝申し上げます。
今回の開催に際しましては、昨年度の学生コンサートの準備を進める段階で多く挙がってきました様々な課題を、先ず役員の皆様にご相談するところから始まりました。
2008年のカリヨン第1号には僭越ながら、当協会へ一層のご支援をお願いする一文を掲載して頂きました。 その後早々に、市川会長には「学生コンサートとジュニアコンサートのこれからについて考えるワーキンググループ」を立ち上げて頂き、2月末には会長、副会長、幹事長、副幹事長、そして学生コンサート及びジュニアコンサート担当幹事の皆様が集まりまして、会議が行われました。
会議では先ず、学生コンサートへの参加申し込みの現状を報告させて頂きました。
ここ数年、締め切りの段階では出演希望者が少なく、会員の皆様にあらためてご紹介をお願いする次第でした。 その背景には、音楽を学ぶ学生の減少もさることながら、他のコンサートに比べて参加料が高額な為に参加できずにいる学生がいるということでした。 早速、役員の皆様方から多くの熱いご意見とご指導を賜り、今年度より参加料を大幅に下げることが出来ました事は、大きな改善と喜ばしい限りです。 また、運営に関して当協会にこれまで以上のサポートを頂くことにより、予算の見直しや運営効率の向上を図ることが出来ましたのも、皆様のお力添えと感謝申し上げます。
こうして迎えたコンサート当日は、ピアノ、クラリネット、フルート、トランペット、独唱と13組による若々しく躍動感あふれるステージとなりました。 来場者数は238名と昨年に若干及びませんでしたが、学生への温かい拍手は彼らにとって更なる励みとなったに違いありません。 来年度は、8月7日(金)に開催を予定しております。 今後も、このコンサートが音楽をこよなく愛する学生たちの大切な芽を育む機会となることを願って、会員の皆様へ益々のご支援とご協力をお願い申し上げます。
《2度目の学生コンサート》
昨年に引き続き、音楽協会主催の学生コンサートに出演させていただきました。演奏の機会を与えてくださった、函館音楽協会の皆様、担当幹事の先生方に、心より感謝申し上げます。
二度目となった今回は、昨年以上に得たものが大きかったように思います。
一つは今回取り上げた、マーラーの音楽から得たもの。
マーラーの歌曲は非常に美しく魅力的ですが、歌い手に到達することが非常に困難な精神性を要求します。特に、今回の《亡き子をしのぶ歌》は最も難しいと言われています。人生経験も浅く、精神的にも未熟な私が取り上げるのは、かなり覚悟のいることでした。幸運にも今年も伊藤亜希子先生に伴奏していただけることになり、いまこの年代で一度チャレンジしてみようと思い取り上げました。案の定練習の過程で、詩の深い理解、心情を演奏に反映させる困難さにぶつかりました。リュッケルトの詩は、読めば読むほど、その内容の深さ、重さがあり、本当にこの歌を歌えるのだろうかと悩みました。しかし、その悩みを解いてくれたのはマーラーの音楽でした。いま自分の表現できる歌を精一杯歌う、ということを改めて気づかせてくれました。
もう一つは、4年間函館で学べたことは非常に幸せだった、ということを改めて実感しました。
学生コンサートを初め、函館では多くのステージを経験させていただき、また多くの先生方と接する機会があり様々なお話を聞くことができました。そういった恵まれた環境の中で学んでこれたお陰で、いまこうして札幌でも勉強できているのだと感じています。函館に育てていただいたのだと思っています。
まだまだ勉強中の身ですが、より一層音楽を深めていく努力をし、少しでもお世話になった函館に恩返しをしていければと思います。
最後に、各地で勉強している同世代の方々と共演でき、刺激を受け、また勉強になりました。このような演奏会に出演させていただきまして、本当にありがとうございました。