10/13 平成20年度 函館音楽協会 秋季定期演奏会

200810131.jpg平成20年度函館音楽協会 秋季定期演奏会が10月13日(月・祝)14時00分より函館市芸術ホールにて開催されました。
今回は、クラシックの数々の名曲をチェンバロ、声楽、ピアノソロ、ピアノデュオ、ヴァイオリン等、16ステージで披露されました。
なんてったってクラシック
■日時/2008年10月13日(月・祝) 開場13:30 開演14:00
■場所/函館市芸術ホール
■料金/一般1000円、学生700円
■主催/函館音楽協会



平成20年度 秋季定期演奏会を聴いて
「なんたってクラシック」! 楽しくやってしまいました!!
副会長 宮崎 敏

 今回の定期演奏会は、音楽協会としては初めてのマチネ公演であり、またプログラムが「どこかで聴いたあの名曲~クラシック名曲集~」と「のだめカンタービレ音楽集」であり、この内容に聴いていただく方々が大きな興味を持ったのか、定期演奏会としては驚くほどの聴衆が集まってくれました。マチネということで、若い人もお年寄りも家族みんなで聴きに来てくれたようで、600部用意したプログラムが全て無くなってしまったとのことです。立ち見が出る定期演奏会というのは初めてではないでしょうか。演奏会としては大成功でありました。
 そこでまず、このコンサートを企画した石丸典子さんをチーフとする今回の担当役員の皆さまと、快く出演してくれた、会長はじめ会員の方々に、心より感謝とお礼を申し上げたいと思います。昨年の“サミット”にちなんだコンサートも、それまでにない斬新な企画内容であり、多くの方に大きな関心をもたれたのに続いての今回の演奏会でした。
 個々のプログラムについては別に印刷されてあるのでここでは触れませんが、楽しい内容で良かったと思います。第一部の、「どこかで聴いたあの名曲」も、石丸さんのユニークな司会もあって、楽しく面白く聴かせてもらいました。会長がプログラムのごあいさつの中で述べていたように、もっと多くの方々にクラシック音楽にふれ親しんでもらいたい、という思いは充分伝わったように思います。オリジナルのスタイルでの演奏、心地よくアレンジして演奏されたもの、それぞれに個性がありそれなりに良かったと思います。そして、一部最後の三国バレエ研究所の生徒の賛助出演も可愛らしい華を添えてくれました。
 第二部の、「のだめカンタービレ」も石田雅代・畑中佳子さんによる、格調高くしかも個性あふれる、モーツアルト「2台のピアノのためのソナタ」に始まり、市川須磨子会長の見事な撥さばきを見せる「熊ん蜂の飛行」などをはさみ、フィナーレは今回の出演者全員による、ラベル「ボレロ」で華やかに終演となりました。今回の「ボレロ」は同じ楽器での出演者が多く、音色に大きな変化をつけられなかったのですが、それでも興味深く聴かせてもらいました。このように、出演者全員が同じステージに立つことができるこの選曲は素晴らしい発想であり、大変面白いものと思いながら聴かせていただきました。ただ、この曲で、秋の文団協「華麗錦秋の夕べ」にも出演するようですが、その時は音楽協会あげて、より多彩な音色で演奏していただきたいもの、と思って聴かせていただいたことも書き添えておきます。
 余談になりますが、「のだめ」について、それが何なのかまったく理解していない方が結構多くいたことです。漫画の主人公ですから、年配の方には想像すらできない世界のことです。テレビでも扱っていましたが、それがクラシック音楽の世界とどう結びついているかはお解かり戴けないことですから。(ちなみに、私も「のだめ」の漫画は12巻までしか持っておりません。)
 でも、それはそれとして、音楽協会としては、クラシック音楽に興味をもってくれる方がもっともっと増えてほしいわけで、今回の演奏会はその一歩を踏み出した貴重なものだと考えて良いと思います。あれだけ沢山のお客さんが来てくれたのですから。
 今後は、また違った形を工夫して、函館音楽協会でしか出来ない、個性ある次の音楽会を計画してほしいものと思っております。
 担当役員の皆さま、ご出演の皆さま、お聴きいただいた皆さま、お疲れ様でした。そして有難うございました。

2008年10月15日



■プログラム/
第Ⅰ部 どこかで聴いたあの名曲~クラシック名曲集~
モーツァルト:《フィガロの結婚》~恋とはどんなものかしら
プッチーニ:《ジャンニ・スキッキ》~わたしのお父さま/北條美恵子(S)、堀内由美子(p)
モーツァルト:ソナタ 第11番 イ長調 K.331 第3楽章《トルコ風》/森 洋子(cem)
J.S.バッハ・グノー:アヴェ・マリア(書上奈朋子編)
モーツァルト:トルコ行進曲/アンサンブル・モジェ(Vo)、森 洋子(cem)
ベートーヴェン:ピアノソナタ 第14番 嬰ハ短調 Op.27No.2《月光》~第1楽章/布施谷信子(p)
ショパン:練習曲 Op.10-No.5 変ト長調《黒鍵》
同:練習曲 Op.10-No.12 ハ短調《革命》/宇美かおり(p)
モンティ:チャルダッシュ/島田利子(vn)、島本久美子(p)
ハチャトリアン:《ガイーヌ》~剣の舞/市川須磨子(mar.Ⅰ)、佐々木雅代(mar.Ⅱ)、久保悦子(p)
ヴェルディ:リゴレット・パラフレーズ(リスト編)/武井佳子(p)、三国バレエ研究所
第Ⅱ部「のだめカンタービレ」音楽集
モーツァルト:2台のピアノためのソナタ K.448 ニ長調~第1楽章/石田雅代(第1ピアノ) 畑中佳子(第2ピアノ)
ベートーヴェン:ソナタ 第8番 ハ短調 Op.13《悲愴》~第2楽章/森 洋子(cem)
ベートーヴェン:ソナタ 第14番 嬰ハ短調 Op.27No.2《月光》~第3楽章/布施谷信子(p)
ベートーヴェン:ヴァイオリンソナタ 第5番 ヘ長調 Op.24《スプリングソナタ》~第1楽章/島田利子(vn)、島本久美子(p)
ラヴェル:《鏡》~道化師の朝の歌/後町久子(p)
コルサコフ:《サルタン皇帝の物語》~熊ん蜂の飛行/市川須磨子(mar)、久保悦子(p)
ストラヴィンスキー:《ペトルーシュカからの第3楽章》~第1楽章 ロシアの踊り
ガーシュウィン:ラプソディー・イン・ブルー/亀井久美子(第1ピアノ)、吉本有佑(第2ピアノ)
フィナーレ
ラヴェル:ボレロ/「なんてったってクラシック」出演者一同
■後援/函館市、函館市教育委員会、(財)函館市文化・スポーツ振興財団、函館市文化団体協議会、㈱河合楽器製作所函館ピアノセンター、㈱ヤマハミュージック北海道函館店、函館新聞社、北海道新聞函館支社、NHK函館放送局、FMいるか、NCV函館センター
■チケット取り扱い/函館市芸術ホール、ヤマハミュージック北海道函館店、カワイ楽器函館ショップ
■お問い合わせ/090-9432-4063(事務局)
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撮影:フォトスタジオ嵯峨