7/30 函館新人演奏会〜音楽の新しい風〜

img021.jpg(財)函館市文化・スポーツ振興財団主催による函館新人演奏会〜音楽の新しい風〜(函館音楽協会 協力)が7月30日(土)15時00分より函館市芸術ホールにて開催されました。
新人演奏会は当初、函館音楽協会の事業として行っておりましたが、平成12年度より財団法人函館市文化・スポーツ振興財団の主催事業として開催され、今年で12回目を迎えました。
今回は、クラリネット独奏、作曲・電子オルガン独奏、八三重奏、民謡独唱の4ステージが披露されました。
音楽協会会長 吉田淳子氏、出演者の皆様より感想をいただきました。
平成23年度 新人演奏会
■日時/2011年7月30日(土) 開場14:30 開演15:00 
■場所/函館市芸術ホール[ハーモニー五稜郭]
■料金/一般1000円 学生500円
■主催/(財)函館市文化・スポーツ振興財団
■協力/函館音楽協会




〜新しい風を感じた函館新人演奏会〜

函館音楽協会会長 吉田淳子

                                        
 函館音楽協会から函館市文化・スポーツ振興財団に主催が移行して久しい新人演奏会が、7月30日に開催されました。
 従来、西洋音楽家に限られていた出演対象を、函館の音楽界の現況を鑑みた結果、現代音楽家、伝統芸能音楽家にまで拡げ、幅広いジャンルの新人演奏家が集う、新しい風を感じさせる演奏会が実現いたしました。
 まずは、新古典主義のムチンスキの洒脱な音楽を、北斗市出身の山本茉莉奈さんがクラリネットで演奏されました。幅広い音楽活動に裏付けされた確固たるテクニックとその音楽に感動いたしました。
 次に、八雲町出身の白岩優拓さんが、ご自身の作品と、編曲された作品を、それぞれ電子オルガンで演奏されました。音楽家としての強い意志が既に備わっていることを感じさせる作品であり、演奏でした。
 後半に入りまして、函館市出身の黒岩達也さん、黒岩健人さん、吉田竜二さんが、尺八による三重奏を演奏されました。幼いころからの地道な演奏活動が長く多様であるため、初めてのソロ三重奏とはいえ、風格すら感じる演奏でした。
 最後に、函館市出身の古川亜美さんが民謡を2曲独唱されました。やはり幼いころからの長い演奏活動歴がその演奏に全て生かされ、聴く者を魅了する演奏でした。完璧な演奏を目指し真摯に取り組む姿には定評があり、学ぶべきものが多くありました。
 以上、私の感じたままを述べさせて頂きましたが、出来ればもっと多くの函館音楽協会会員並びに市民や学生の皆様にこの新鮮で爽やかな演奏会をお聴き頂き、感動を共有したかったと、少し残念に思いました。
 函館や道南の豊かな未来のためには、芸術文化の向上は欠かすことが出来ません。それを支える若い担い手として、この度演奏された方々は、どなたも適任であると感じました。そして私たちのなすべきことは、若い音楽家がその情熱と才能を十分発揮出来る環境を整備することだと思います。これからも函館市文化・スポーツ振興財団とともに、函館音楽協会としても出来る限りの協力を続けてまいりたいと思います。



山本茉莉奈[クラリネット独奏]
今回新人演奏会という形で4年ぶりに函館で演奏できたことを大変嬉しく思っています。
私は大学を卒業してそのまま活動の拠点を関東としていますが、ここまでやってこられたのも函館の皆様の応援があってこそです。
また地元・函館に帰ってきたときはまたさらに成長した姿を「音楽」で皆様に見て聞いていただけるようこれからも頑張っていきます!
白岩優拓[作曲・電子オルガン独奏]
函館新人演奏会では、西洋音楽の他に、聴きに行くことはあっても同じ舞台に立つという事はなかなかない邦楽の方々の演奏があり、とてもいい経験になりました。
私はいま現代曲の作曲を主に手がけ、電子オルガンを室内楽の一員にするために日々精進しております。
これからもいろいろな分野の音楽を学びそして努力し、北海道に音楽をもっと広めていきたいと考えています。
黒瀧達也・黒瀧健人・吉田竜二[尺八三重奏]
尺八の演奏、他の音楽の鑑賞を通して音楽の素晴らしさを改めて感じられました。(黒瀧達也)
尺八の本曲をたくさんの人に聞いて頂いて、本当に嬉しく思いました。(黒瀧健人)
初めての尺八三重奏ということで、緊張しましたが、良い経験になりました。(吉田竜二)
古川亜美[民謡独唱]
 
今回初めて日本の音楽から参加させていただき、とても新鮮な舞台でした。
これからも先祖の残してくれた音楽を大切にし、楽しみながら自分も成長していきたいです。
そして函館の民謡文化の発展に貢献できると嬉しいです。
山本茉莉奈.JPG白岩優拓.JPG尺八三重奏.JPG古川亜美.JPG
(撮影/函館市芸術ホール)