平成25年度函館音楽協会賞および奨励賞 受賞者決定について

函館音楽協会(会員135名)は,平成25年12月26日午後7時より,函館市民会館小会議室に於いて選考委員会を開催し,平成25年度函館音楽協会賞および奨励賞受賞者を決定しましたので,本日発表いたします。
今年度の各賞受賞者は次の通りです。

函館音楽協会賞(第24回)
徳永 ふさ子(非公開)
細谷 悦子(非公開)

函館音楽協会奨励賞(第51回)
烏野 慶太(40)
ヴォーカルアンサンブル・ノイン (ヴォーカルグループ)

両賞は,函館市および近郊町村に在住又は存在する個人並びに団体を対象に,毎年1月1日から12月末日までの1年間の活動を対象として選考されます。協会賞は,過去からの実績の蓄積,および当該年度中における郷土の音楽文化向上推進への特段の功績が認められる事業,あるいは活動した個人や団体に授賞します。奨励賞は,当該年度中に作曲並び演奏活動において,意欲的且つ,特筆すべき高水準の実績を示し,郷土の音楽活動の推進力となった個人又は団体に対して授賞します。
表彰式は平成26年1月25日(土)午後6時より,五島軒にて行われ,受賞者には賞状と記念品が授与されます。また,受賞者は,平成26年5月17日(土)開催の春季定期演奏会(函館音楽協会主催 於:函館市芸術ホール)において,受賞記念演奏を行う予定です。

プレスリリース(PDF)


授賞事由

■函館音楽協会賞 徳永 ふさ子氏:(とくなが ふさこ) ソプラノ・合唱指揮者・ヴォイストレーナー
氏は,長きにわたり、ソプラノ歌手として演奏活動を行いながら、合唱指揮者としても、多くのステージを作ってきた。中でも、2012年7月、(財)函館市文化・スポーツ振興財団等の主催による「市制施行90周年記念事業ヘンデル作曲《メサイア》初稿版全曲演奏会」において、ソリスト及び記念合唱団のヴォイストレーナーを務めるとともに、氏が指導を行っている「函館メサイア合唱団」がその核となり、多くの聴衆に感銘を与えた。2010年には函館の歴史と音楽に焦点を当てた冊子「函館開港と音楽」を発行した。近年は、音楽活動の原点を縄文のいにしえに据え、縄文音楽によるプログラムを函館から発信し続けている。さらに、郷土の音楽文化の裾野を広げるという大きな使命感を持ちながらの、地域施設や学校での出前コンサートや出前授業などの取り組みは、大きな成果を上げている。

■函館音楽協会賞 細谷 悦子氏:(ほそや えつこ)/本名 佐藤 悦子(さとう えつこ)メゾソプラノ・合唱指揮者・ヴォイストレーナー
氏は、藤原歌劇団オーディション合格後、「日本の歌コンクール・中田喜直理事長賞」受賞を皮切りに、函館市文化団体協議会青麒章受章など数々の栄誉に輝き、函館ゆかりの歌曲を歌い続け各地に紹介してきた。2013年3月31日「教育音楽ぐるーぷどるちぇ40周年記念演奏会」を開催するに至るまで、長きにわたり、函館の音楽教育に貢献されている。2009年西波止場の「赤い靴少女像」除幕式に際しての「赤い靴合唱団」結成や、2013年「月光仮面は函館生まれ」の講演会開催などは、記憶に新しい。また、「はこだて童謡の会」、「市民のための音楽講座」、「函館の文学と音楽の会」の指導者として、郷土に根ざした音楽活動を地道に継続されていることの功績は多大である。

■函館音楽協会奨励賞 烏野 慶太氏:(からすの けいた) ヴァイオリン
2012年8月、16年あまりを過ごしたドイツより帰国し、2013年3月3日(財)函館市・文化スポーツ振興財団主催スプリングコンサートにおいて、ドイツで育んだ詩情あふれる音楽を披露した。のびやかで温かみを帯びた音色は、アレンスキーのピアノトリオでさらに深みを増し、瑞々しくも卓越した技術を持って観衆を魅了した。郷土に根ざした活動を始動したことに対し、今後の函館の音楽文化向上の担い手としての期待は大きい。

■函館音楽協会奨励賞 ヴォーカルアンサンブル・ノイン(ヴォーカルグループ)代表:畑中 一映(はたなか かずてる) 23名
2013年10月、函館市で開催された第66回全日本合唱コンクール北海道支部大会「室内合唱の部」において、わずか結成5年で金賞並びに朝日新聞杯を受賞するという快挙を成し遂げた。このグループの特筆すべき特徴は、各々が高い技術を持っていること、音楽への造詣が深いこと、そしてアンサンブルを心から楽しむことが出来ること、である。函館のみならず北海道合唱界のホープとして、今後の活躍が大いに期待される。

2013年度メンバー
金木彩子 金木桜子 五島明子 三上育子 依田弥奈子 若佐英子 和田朝香 和田晴妃
井上真理 関口美香 畑中佳子 堀川智美 山腋順子 穴田淳一郎 今野信宏 畑中一映
福本研吾 古川浩司 石川孝法 奥村誠 濱田陽一 三沢大樹 吉本有佑


受賞者プロフィール

■徳永 ふさ子氏:(とくなが ふさこ)
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声楽家、合唱指揮者、ヴォイストレーナー。札幌市出身。北星学園女子高校音楽科卒業、東京芸術大学声楽科及び同大学院修士課程修了。ロータリー財団奨学生としてドイツ・デトモルト音楽大学に留学、その後4年間アグネス・ギーベル(ケルン)の内弟子として薫陶を受ける。現在はコンサート歌手として演奏活動を行う。解剖学的見地に立つ発声法“La Voix Libérée(自由な声)”創始者イヴァ・バルテルミ(パリ)に師事。混声合唱団ハーモニー函館、女声合唱団リベルタ、女声アンサンブルゲザングリーベ、函館メサイア合唱団、カトリック湯川教会聖歌隊各指揮者兼ヴォイストレーナー。函館メサイア教育コンサート実行委員会、縄文音楽を考える会、函館の音楽と歴史を考える会各音楽監督。声楽伝習所ゲザングリーベ主宰。 CD「こどものうた」(歌:徳永ふさ子、ピアノ渡辺正子)、CD「グレゴリオ聖歌と合唱曲による平和とマリアの歌」(指揮:徳永ふさ子、合唱:女声アンサンブルゲザングリーベ)

■函館音楽協会賞 細谷 悦子氏:(ほそや えつこ)/本名 佐藤 悦子(さとう えつこ)
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声楽家。日本音楽学校中学校教員養成課程声楽科卒業。昭和音楽大学オペラコース研修修了。藤原歌劇団オーディション合格。日本の歌コンクール中田喜直理事長賞受賞。函館市文化団体協議会青麒章受章。声楽を故ベルトラメリ能子、弓削昌子、本宮寛子各氏に師事。作曲を平井康三郎、中田喜直各氏に師事。全国各地での演奏活動において函館ゆかりの歌曲を歌い続ける。「教育音楽ぐるーぷどるちぇ」を主宰し後進の指導に当たり、本格的なクラッシックの音楽会を催す。「はこだて童謡の会」では講師として様々な方面から童謡の魅力を伝える人気の講座となっている。函館の文化向上に寄与するため、函館市文学館の外郭団体として立ち上げた「函館の文学と音楽の会」創立メンバー。市民のための音楽講座として20年余、講演会や演奏会を催し続けている。現在、日本演奏連盟会員、教育音楽ぐるーぷどるちぇ主宰、函館の文学と音楽の会会長、函館音楽協会幹事、函館市文化団体協議会組織委員。

■函館音楽協会奨励賞 烏野 慶太氏:(からすの けいた)
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ヴァイオリニスト。京都市立芸術大学音楽学部およびドイツ国立フライブルグ音楽大学卒業。ドルトムンダーフィルハーモニカ、南西ドイツフィルハーモニー交響楽団を経て、コンスタンツ市立音楽学校非常勤講師。2012年に帰国し、ソロ・室内楽を中心に演奏活動を開始。現在、函館にて後進の指導にあたる。
ヴァイオリンを小林洋子、岸邊百百雄、ニコラス・チュマチェンコ、室内楽を河野文昭の各氏に師事。

■函館音楽協会奨励賞 ヴォーカルアンサンブル・ノイン (ヴォーカルグループ)
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2008年結成。重唱から合唱まで多様なアンサンブルで演奏するヴォーカルグループ。クレアシオンコンサート、函館古楽フェスティバル、函館音楽協会定期演奏会、芸術ホールスプリングコンサート等に出演。2013年第22回公民館マチネでファーストコンサート開催。第64回北海道合唱コンクール室内合唱の部に出場。谷川俊太郎作詞、三善晃作曲「クレーの絵本」より「あやつり人形劇場」「死と炎」を演奏し、金賞・朝日新聞社杯受賞。


平成25年度選考委員

市川須磨子  函館音楽協会評議員
佐々木 茂  函館音楽協会評議員
寺中 哲二  函館音楽協会評議員
布施谷信子  函館音楽協会評議員
吉田 淳子  函館音楽協会会長
中島 眞之  函館音楽協会副会長
宮崎  敏  函館音楽協会副会長
木村 映之 函館音楽協会会員
畑中 佳子 函館音楽協会幹事
畑野 祥子 函館音楽協会会員

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